安くて便利?それともリスク?バーチャルオフィスで会社設立する前に知っておきたいこと
- 2025年10月20日
- 読了時間: 4分
メリット・デメリットを司法書士がわかりやすく解説

「初期コストを抑えて起業したい」「自宅住所は公開したくない」——
そんなニーズに応える手段として注目されているのがバーチャルオフィス。
最近では、スタートアップや副業起業の選択肢として定着しつつあります。
では、バーチャルオフィスの住所を使って会社を設立することは可能なのでしょうか?
その答えは「原則として可能」です。
ただし、会社登記に使うとなると、いくつか注意すべきポイントもあります。
この記事では、バーチャルオフィスを本店にする際のメリット・デメリット、そしてトラブルになりやすいポイントについて、司法書士の視点から解説していきます。
バーチャルオフィスとは?
バーチャルオフィスとは、会社登記や起業時の住所利用などを目的に利用される、実体のない事務所サービスです。
実際にオフィススペースを借りることなく、住所や電話番号などの「事業用の情報」だけをレンタルできます。
多くのバーチャルオフィスでは、以下のようなサービスが提供されています。
① 会社登記が可能な住所利用
② 郵便物の受取・転送
③ 専用電話番号の提供
④ 会議室の一時利用
バーチャルオフィスで会社設立は「原則可能」
会社設立時に登記する「本店住所」は、必ずしも実際にオフィスとして使っている必要はありません。
所在地の実在性と連絡の確実性があれば、法的には登記可能とされています。
ただし、バーチャルオフィスを本店として会社設立するためには、上記①「登記可能住所」はもちろん、②「郵便物受領可能」のサービスもあることが必須です。
実務上は、会社宛の郵便物を受け取れる体制が、本店所在地の実体確認における重要な判断材料とされているからです。
加えて、以下のようなケースには注意が必要です。
賃貸借契約上、登記を禁止されているケース
業種によっては営業許可が下りないケース(例:古物商、建設業など)
【メリット】
バーチャルオフィスを本店にする利点
1.初期費用・固定費を抑えられる
都心一等地の住所でも、月数千円〜で利用可能なところもあります。
物理的なオフィスを借りるより格段に安く済みます。
2.自宅住所を公開しなくて済む
登記された本店住所は、会社謄本やインターネット上で誰でも確認可能です。プライバシー保護の観点からも有効です。
※ただし、プライバシーを重視する場合、会社代表者の住所の取り扱いについては注意が必要です。詳しくは下記の記事をご参照ください。
3.信用力ある住所を使える
立地の良い住所を本店にできるため、名刺やホームページに記載する住所が会社のイメージアップに繋がる場合もあります。
【デメリット】
バーチャルオフィスに潜む落とし穴
1.一部業種で営業許可が下りない
前述のとおり、古物商や建設業など、実体のあるオフィスが求められる業種では、バーチャルオフィスでは許可が取れない場合があります。
2.金融機関の審査で不利になることも
銀行口座開設や融資の審査で、「実体のない会社」と見なされてしまうケースも。
特に、バーチャルオフィスとしての利用実績が多い住所は警戒されやすい傾向にあります。(いわゆる「登記ビル」)
3.郵便物の遅延や取扱いの制限
郵便物が転送されるまでにタイムラグがある、特定の配送方法が使えないなど、事業運営に支障をきたす場合があります。
まとめ
バーチャルオフィスの活用は「戦略的に」
バーチャルオフィスは、起業初期における強力な選択肢である一方、登記後の信頼性や業種特性との相性も考慮が必要です。
単にコスト削減だけで選ぶのではなく、「どんな会社に見られたいか」「将来の展開をどう見据えるか」まで含めて判断することが成功のカギとなります。
バーチャルオフィスを本店として一旦設立し、後日準備が整ってから実際のオフィスに移転するのも一つの方法ですが、本店移転の登記費用が思わぬ出費になる可能性もありますので、慎重に検討しましょう。
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